“若返りの酵素”を発見――
先月、こんなニュースが注目を集めた。
ある研究で、若いマウスの血液に含まれる特定の酵素を老齢のマウスに注射すると、身体活動が活発になり、寿命が延びる等の効果が確認されたという。
「いつまでも若く」とは多くの人の願いだろう。
かつて、秦の始皇帝が不老不死の薬を求めたという話は有名だ。だが、強大な権力と富を持った始皇帝も、老いと死から逃れることはできなかった。
御書には「法華経の功力を思ひやり候へば不老不死・目前にあり」(1125ページ)と。
もちろん、「不老不死」といっても「老いない、死なない」ということではない。いかなる苦しみも、妙法と一体の大生命力で乗り越えていく。全てを自身の人生を深め、荘厳する宝に変えていくということであろう。
池田先生は語っている。
「生あるかぎり、妙法を唱え、妙法を語っていく。生死を超えて、使命に生ききっていく。その『信心』こそが『不老不死』の境地なのです」と
日本人の平均寿命は戦後の70年で、約1・6倍に延びた。長くなった人生を、どう充実したものにしていくか。確かな生死観を持ち、自他共の幸福のため、社会のために行動する――学会員の生き方の中に「人生100年時代」の指標がある。(駿)