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〈信仰体験〉 わが子と約20年ぶりの再会 2019年6月11日 感謝の祈りは必ず実を結ぶ 経営する鋼材加工業が発展

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〈信仰体験〉 わが子と約20年ぶりの再会 2019年6月11日

感謝の祈りは必ず実を結ぶ
経営する鋼材加工業が発展

 【奈良県・平群町】青木隆さん(52)=平群支部、副本部長(支部長兼任)=は、日本有数のものづくりの町・東大阪市で鋼材加工業を営む。「こんな日が来るなんて」。今、しみじみと信心の喜びをかみ締めている。金属音が鳴り響く工場で共に汗を流すのは、息子の隆之さん(26)=大阪市生野区、男子部員。親子は昨年、約20年ぶりの再会を果たした。

届いた1通の手紙

 2018年(平成30年)2月19日。会社に1通の封書が届いた。宛名は「青木隆様」。差出人の名前を見ると「――隆之」。
 瞬間、胸の鼓動が高まった。急いで封を切り、便せんを取り出した。そこには、手紙を出すに至った経緯が記されていた。
 ――先日、一つ年上の姉から、インターネットに掲載された青木さんの会社の記事が送られてきた。そこに載っていた青木さんの顔を見て、とのことだった。
 〈私たち姉弟には、幼少の頃に親の離婚によって生き別れた父親がおり、その父と掲載された写真が、すごくよく似ていたため、もしやと思い……〉
 送り主は、約20年前に離れ離れになった息子だった。
 〈私たち姉弟の名前に聞き覚えがありましたら、ご連絡いただけると幸いです〉
 当時が思い出される。2000年4月。不況の影響で中小企業の倒産が相次いでいた。青木さんが、父・宏さん(85)=壮年部員=と営んでいた鋼材加工業も赤字経営だった。
 精神的にも追い詰められていたある日、離婚届を突き付けられた。前妻は、娘と息子を連れて家を出て行った。しばらくして、再婚したことを耳にする。
 「子どもたちが“会いたくない”と言っている」という理由で、会わせてもらえなかった。
 生きがいを失った。仕事も手に付かなかった。そんな時、創価学会の男子部の先輩が訪ねてくれた。
 「つらいだろうが、信心から離れちゃいけない。今は前を向いて題目をあげ抜くしかないと思う。きっといつか、全てに感謝できる日が来るから」
 ――。この言葉が新鮮に胸に響いた。「いつしか目先のことに不満ばかりが募り、感謝できない自分になっていた。そのことに気付かされた」
 心を入れ替えて御本尊に祈った。大阪の生野区、東大阪市で学会活動に奮闘。次々と弘教も実らせた。
 07年に妻・由美子さん(48)=婦人部員=を折伏して結婚。奈良の平群町に越し、自身の両親と4人暮らしを始めた。
 和楽の家庭に幸せを感じていた。けれど時折、街で中高生を見掛けると、“うちの子もあのぐらいの年頃かな”と、わが子と二重写しになることがあった。子どもの幸福を祈らない日はなかった。

生い立ちを聞いて

 「手紙!? そんな日が、いつか来るやろうと思ってた。良かったやん。会うなら私も行きたいんやけど」
 由美子さんが、そう言ってくれたおかげで、気が楽になった。
 1カ月後。待ち合わせ場所のレストランに隆之さんが姿を見せた。妻と3人の子を連れた立派な父親になっていた。
 「久しぶり……」と声を掛けた。だが次の言葉が出てこない。
 そんな夫を見た由美子さんが「初孫でしょ。抱っこさせてもらったら?」と、2人の間をつないでくれた。
 隆之さんは、4歳、3歳、1歳になると紹介してくれた。青木さんは一人一人を優しく抱き上げた。
 会う前は、内心ドキドキしていた。“ふがいない父親に対して怒りをぶつけてくるのでは”といった不安もあった。
 だが隆之さんは「離れて以来、ずっとお父さんに会いたかった」と。硬直した心が解けていくようだった。
 その後も何度か自宅に招き、隆之さんから、今日までのいきさつを聞いた。
 母親が再婚した後は2人の妹ができたが、自分は義父と家族関係を築けず、家出同然で非行に走ったこと。20歳で結婚し、昨年、母親が家族を残して再び家を出て行ったこと。今、心筋梗塞で働けなくなった義父と、妹たちの面倒も見ていること……。
 時々思い出すのは、幼い頃、父と姉と3人で参加した座談会だったという。皆で勤行したり歌を歌ったり。「あの頃は楽しかった」との言葉に、青木さんは驚いた。
 「今まで本当にすまなかった。これからは協力し合って一緒に幸せになっていきたい」。そう伝えることだけで感無量だった。
 隆之さんはその後、自身の家族と共に、創価学会員として再スタートを切った。関西の大会には新会員の合唱メンバーとして出演。練習に励む中、義父を入会に導くことができた。

息子と働く喜び

 青木さんは、隆之さんを介して、娘の和美さん(27)=婦人部員=とも連絡を取ることができた。インドネシアの大学で日本語学科の非常勤講師をしていた。
 「あの記事の写真は、やっぱりお父さんだったのね!」
 和美さんは一時帰国し、青木さんと感涙の再会を果たす。そして御本尊を受持した。現在、インドネシア人の夫一家と暮らす中、学会婦人部として活動している。
 「わが子と再会でき、長年のモヤモヤが晴れた」と青木さんは、信心に仕事に全力を尽くす日々。
 会社は今年で創業35年。最新のレーザーマシンを導入し、24時間フル稼働で、鋼板を中心に薄板から厚板まで多種多様な切板加工に対応している。
 取引先は、大手建材商社をはじめ約200社。かつての経営危機を見事に盛り返し、6人だった従業員は20人に。本年末には新工場も完成する。高品質と短納期によって業績は右肩上がりだ。
 こうした近年の発展の様子が業界誌に掲載され、それが和美さんの目に留まり、手紙へとつながったのだ。
 隆之さんは今、青木さんの工場に勤めている。「仕事も家庭環境もガラッと変わりました。父と出会え、信心をやり直したことで、全てが良い方向に進んでいます」。生き生きと作業現場で精を出す。
 青木さんも「父が一代で築いた会社を私が継いできたが、今度は息子と働けるようになるなんて」と笑みを浮かべる。
 隆之さん一家とは定期的に食事会を設けている。「お節介かもしれないけど、何かと心配になって」という由美子さんの発案だ。
 「かつて男子部の先輩から言われた、“感謝の祈り”の結果ですね。『信心に励む中での出来事には全て意味がある』。それを実感しました。これからも困難の壁を乗り越えていきます!」
 青木さんの表情は、強い信心の確信に満ちていた。(関西支社編集部発)

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