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〈社説〉 あす師弟の「法難の日」 2019年7月5日

投稿日:2019年7月5日 更新日:

〈社説〉 あす師弟の「法難の日」 2019年7月5日
広宣流布は権力の魔性との戦い
 広宣流布は、と魔とのである。は、「三類の敵人を顕さずんば法華経の行者に非ず之を顕すは法華経の行者なり」(御書441ページ)との日蓮大聖人の仰せのままに、打ち続く迫害や権力の魔性と戦い抜いてきた。を貫く仏意仏勅の教団にほかならない。
 このの原点は1943年(昭和18年)7月6日、初代会長・牧口常三郎先生と第2代会長・戸田城聖先生が治安維持法違反と不敬罪の容疑で軍部政府に逮捕された「法難の日」にある。
 戦時中、政府は国家神道を精神的支柱として、思想統制を徹底し、国民を総力戦に駆り立てた。権力の弾圧を恐れた日蓮正宗宗門は、御書全集の発刊禁止や御文の削除などの大謗法を犯した。さらに同年6月、学会に対し、「神札を受けるように」と伝えてきたのだ。
 牧口先生は「時の貫首為りと雖も仏法に相違して己義を構えば之を用う可からざる事」(同1618ページ)との護法の精神から、「神札は絶対に受けません」と拒否。7月6日に、牧口先生は静岡・下田で、戸田先生は東京・白金台の自宅で身柄を拘束されたのである。
 当時、牧口先生は特高警察の監視の目が光る中で正法を語り抜き、下田の地でも、折伏や会員激励に歩いていた。
 逮捕後、1年4カ月に及んだ獄中生活でも、泰然として「大聖人様の佐渡の御苦しみをしのぶと何でもありません」等と家族への手紙につづり、看守まで折伏した。まさに信教の自由を死守する人権闘争であった。
 大難に遭うのを覚悟の上で、国家諫暁に立ち上がり、独房にあっても信念を貫いた創価の師弟。牧口先生は獄中で殉教したが、生きて出獄した戸田先生は一人、学会の再建を開始した。
 学会が、アジアをはじめ世界中で深い信頼を得ているのも、権力の魔性の迫害に屈することなく、平和に殉じた歴史の真実があるからにほかならない。
 、恩師の人権闘争を継いだのリーダーシップのもと、学会は世界宗教へと飛躍し、大聖人の御遺命である広宣流布を現実のものとした。
 下田牧口記念会館に立つ「牧口常三郎先生 法難頌徳之碑」には、池田先生がしたためた碑文が刻まれている。
 「師子は、一度立ちて再び還らず。されどから弟子へ、殉難の魂魄我らに留まれり」
 後継の私たちも、三代の師弟の「正義」と「勇気」を生命に刻み、新たな歴史を開く立正安国の対話を加速させたい。

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