「アンパンマン」の原作者・やなせたかし氏の生誕100周年

 本年は「アンパンマン」の原作者・やなせたかし氏の生誕100周年。
これを記念した最新作の映画が劇場公開されている。

氏は30代で漫画家としてデビューしたが、ヒット作に恵まれず、焦燥の日々が続いた。
50歳で「アンパンマン」を描き始め、子ども向けに絵本化もされたが当初の評判は散々。
この時、あらためて「自分は何のために生きるのか」を真剣に考えた。

“人を喜ばせることだ”
と思い至った時、気が楽になり、ペンを握る手に再び力がこもった。

そして69歳の時、アニメ化された「アンパンマン」が爆発的な人気に。国民的作品を生んだ氏は言った。
「あきらめないでひとつのことを思いを込めてやり続けていると、ちゃんと席が空いて、出番がやってくる」
(『やなせたかし 明日をひらく言葉』PHP研究所)

何事も、最初から、うまくいく人などいない。
努力を重ねても、なかなか思うようにいかないのが現実だろう。
そんな時は、浮き足立たずに「何のため」という原点に立ち返る。

心新たに、再び行動を開始する。何度も決意し、何度も挑戦を繰り返す中で人生の活路は開かれる。
池田先生は「“遠回り”のようでも、着実に力をつけ、自分を磨きぬくのが、人生の勝利者の道です」と。
忍耐強く挑む人が、最後に勝つ人である。(差)