正義

正義12 小説「新・人間革命」27巻

投稿日:2014年1月16日 更新日:

国家神道を精神の支柱にして、戦争を遂行しようとする軍部政府は、思想統制のため、天照大神の神札を祭るよう、総本山に強要してきた。
一九四三年(昭和十八年)六月末、宗門は、会長・牧口常三郎、・戸田城聖ら学会幹部に登山を命じた。
そして、法主・鈴木日恭ら立ち合いのもと、宗門の庶務部長から、「学会も、一応、神札を受けるようにしてはどうか」との話があったのだ。
宗門は、既に神札を受けることにしたという。軍部政府の弾圧を恐れ、迎合したのである。
神札を受けることは、正法正義の根本に関わる大問題である。また、信教の自由を放棄し、軍部政府の思想統制に従うことでもある。
牧口は、決然と答えた。
「承服いたしかねます。神札は、絶対に受けません」
彼は、「時の貫首為りと雖も仏法に相違して己義を構えば之を用う可からざる事」(御書一六一八p)との、日興上人の御遺誡のうえから、神札を拒否したのである。
牧口のこの一言が、正法正義の正道へ、大聖人門下の誉れある死身弘法の大道へと、学会を導いたのだ。
その場を辞した牧口は、激した感情を抑えながら、愛弟子の戸田に言った。
「私が嘆くのは、一宗が滅びることではない。一国が眼前でみすみす亡び去ることだ。
宗祖大聖人のお悲しみを、私はひたすら恐れるのだ。今こそ、国家諫暁の秋ではないか!」
弟子は答えた。
「先生、戸田は命をかけて戦います。何がどうなろうと、戸田は、どこまでも先生のお供をさせていただきます」
創価の師弟とは、生死をかけた広宣流布への魂の結合である。
それからほどなく、牧口と戸田は、「不敬罪」並びに「」の容疑で、逮捕、投獄されたのだ。
そして、最終的に、二人を含め、幹部二十一人が逮捕されることになるのである。

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