正義

正義28 小説「新・人間革命」27巻

投稿日:2014年2月4日 更新日:

学会を誹謗する僧の大半は若手であり、世間の常識に疎く、態度が横柄な者も少なくなかった。
それでも学会員は、彼らを守り、寺のために尽力してきた。
彼らが、学会への憎悪を募らせ、理不尽な誹謗をエスカレートさせていった背景には、学会を裏切っていった「背信の徒」の暗躍もあった。弁護士の山脇友政である。
学会員であった彼は、弁護士として学会の法的事務などに携わるようになった。
すると、次第に自分の法的知識を鼻にかけ、先輩幹部を見下し、誰の言うことも聞かなくなっていった。慢心に毒されていったのだ。
「人間の精神は慢心へと傾きやすく、慢心は精神を腐敗させる」(注)とは、フランスの作家ジョルジュ・サンドの警句である。
山脇は、学会の仕事だけでなく、宗門の法的な諸問題にも関与するようになり、宗内に人脈を広げていった。
その一方で、弁護士の立場を利用して金儲けを企て、会社経営にも手を出していく。
学会活動もしなくなり、信心を失い、金銭欲に翻弄され、拝金主義に陥っていったのである。
しかし、やがて、杜撰な経営によって事業は破綻し、莫大な負債を抱えることになるのだ。
行き詰まった彼は、虚言を重ね、さまざまな事件を起こし、遂には、社会的にも厳しく裁かれていくことになる。
山本伸一は、前々から、山脇のことが心配でならなかった。
信仰の正道を歩ませたかった。
真剣に信心に励むよう、諄々と諭したこともあった。時には、厳しく指導をしたこともあった。
だが、慢心に侵された彼は、むしろ伸一を疎ましく思い、指導されるたびに、恨みと憎悪を募らせていったのだ。
山脇は、信徒団体である学会は、どんなに大きくとも、所詮は、宗門の下にあり、屈服せざるを得ない存在であると考えていた。
そこで宗門に取り入り、自分が学会との窓口となり、宗門の権威を利用して、学会を操ろうと画策したのである。

-正義
-, , ,

執筆者:

関連記事

no image

正義38 小説「新・人間革命」27巻

四月十六日午後、山本伸一は、埼玉訪問を終えて東京に戻ると、すぐに聖教新聞社で執務を始めた。 すると、会館管理者のグループである「礎会」の関西・北陸婦人部のメンバーが、研修で学会本部に来ているとの報告が …

no image

正義62 小説「新・人間革命」27巻

露崎アキは、山本伸一からの伝言と見舞いの品に、跳び上がらんばかりに驚き、喜んだ。 「こんな病魔になんか、負けとれん! 一日も早う元気になって広宣流布のために、そこら中、歩き回らな! 山本先生にお応えせ …

no image

正義60 小説「新・人間革命」27巻

波多光子は、自分としては、露崎アキと二人で一生懸命に葬儀を執り行ったつもりであった。 しかし、それでも歳月を経るごとに、「本当にあんなんで、よかったんやろうか。 故人の一家に惨めな思いをさせたのではな …

no image

正義4 小説「新・人間革命」27巻

山本伸一は、世界広宣流布を推進する一方で、世界の指導者たちと本格的な対話を重ねた。 特に、SGI結成の前年にあたる一九七四年(昭和四十九年)には、日中、日ソの新たな友好の道を開くとともに、中ソ紛争の解 …

no image

正義53 小説「新・人間革命」27巻

山本伸一は、文化合唱祭のあと、出席した僧侶と懇談会をもった。 彼は、“学会は、どこまでも広宣流布のために、死身弘法の誠を尽くしながら、宗門を守り抜く決意であり、さらに連携を取り合い、前進していきたい” …