正義50 小説「新・人間革命」27巻
2014.03.01投稿
本部幹部会の翌日にあたる四月二十三日、三重研修道場(旧・中部第一総合研修所)の白山公園で、初の「三重文化合唱祭」が、「創価の歌声で開く万葉の天地」をテーマに、はつらつと開催された。
この文化合唱祭は、午前、午後の二度にわたって行われたが、山本伸一は、そのいずれにも出席し、出演者、参加者らを励ましたのである。
文化合唱祭は、勇壮な音楽隊のファンファーレ、華やかな鼓笛隊の演奏で幕を開けた。
第一部「郷土に輝く共戦譜」では、広布の歩みが語られるなか、「威風堂々の歌」や「同志の歌」「新世紀の歌」など、懐かしい学会歌の合唱が繰り広げられた。
第二部「我ら三重家族」では、「鯉のぼり」の曲にのって少年・少女部員が登場。「ぼくら師子の子」を元気に合唱したあと、代表が伸一に花束を手渡した。
「ありがとう! お父さん、お母さんを大切に。しっかり勉強して、立派に育つんだよ。皆さんを、ずっと見守っています」
伸一は、子どもを抱き締めて励ましながら、三十年後、四十年後に思いを馳せた。
「二十一世紀は、この子たちの時代だ。世界広布の本当の朝を開かねばならない!」
舞台で、少年・少女部員が声を合わせ、「おかーさん!」と呼ぶと、婦人部の合唱団が登場する。
そして、子どもたちと肩を組みながら、「お月さまの願い」の合唱が始まる。
ほのぼのとした創価家族の温もりが会場を包んでいく。
また、女子部は、さわやかな「緑の栄冠」のコーラスを披露。男子部は、力強い体操の演技とともに、愛唱歌「原野に挑む」を合唱し、参加者を魅了していった。
どの合唱、どの演目にも、信心の喜びがあふれていた。
学会の世界とは、「歓喜の世界」である。「歓喜のドラマ」「歓喜の思い出」「歓喜の友情」を育んでいくための信仰である。 「幸運の鍵はわが手中に歓喜のあることである」(注)とは、アメリカの偉大なる思想家・
エマソンの名言である。