正義

正義52 小説「新・人間革命」27巻

投稿日:2014年3月4日 更新日:

「三重文化合唱祭」の午後の部が始まる前から、糸のような雨が断続的に降っていた。 
文化合唱祭の最後に、山本伸一がマイクに向かった。
彼は、雨の中での出演者のと熱演を讃えたあと、出席したの来賓やらに深く感謝の意を表した。
そして、各部の友に、一言ずつ指針を贈った。
「ご結婚され、子どもさんのいらっしゃる婦人部の方々は、家庭にあっては、良き母であっていただきたい。
また、良き妻であり、明るく快活で賢明な主婦であっていただきたい。
自分の立場、自分の世界で、太陽のごとく、温かく皆を包みゆく人になっていくことが、の実証になります。
また、壮年部の方々は、社会人として力ある存在になっていただきたい。
周囲から『さすがに信心している人は立派である』と言われ、を勝ち取っていくことが、なんです。
女子部の皆さんは、体を大事にし、聡明にして、花のごとく美しい人間性の輝きを放つ人であってください。
一輪の花が、人びとの心にの光を投げかけるように、『女子部員が一人いれば、皆が明るくなる』と言われる存在となるように祈っております。
、そして、そのあとに続く学生部の諸君は、社会の各分野を担う名士に育っていただきたい。
君たちが社会で実力をつけた分だけ、学会の前進があるんです。
少年・少女部、中等部、高等部の諸君は、しっかり勉強してもらい『今に必ず立派な人になってしてみせます』と、両親を安心させるようでなくてはいけない。諸君は、未来の人です。
学会の後継者です。私は、君たちのために道を開きます。
何ものも恐れません。創価のバトンを託します」
愛する法友の崩れざる幸せと、三重の広宣流布を願い、伸一は訴えた。一言一言に、万感の思いがこもっていた。
彼の胸中には、“何があろうが、わが同は、断じて私が守り抜く”との決意の火が、赤々と燃え盛っていた。

-正義
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