正義

正義56 小説「新・人間革命」27巻

投稿日:2014年3月8日 更新日:

入会した波多光子に、露崎アキは、勤行とともに弘教に励むことの大切さを力説した。
「日蓮大聖人の仏法は、自行化他にわたる信心や。自分も、周りも、共に幸せにならんと、本当の幸せはないやろ。
たとえば、周りの人が飢え死にしとるなかで、自分だけうまいもん食べて幸せになれると思う? 
なれんやろう。自分だけ極楽に行くために祈っとる宗教なんて、本当の宗教やあらへんに。
大聖人の仏法は、自分が今世で仏さんになる信心なんやに。それを成仏いうんやに。
自分の幸せしか考えない仏さんなんておらへんに。
一人でも多くの人に仏法を教え、幸せにしていくことで、仏さんになれるんやに」
その言葉に、波多は感心した。その通りだと思い、仏法対話に歩いた。すると、周囲の人たちから、猛反発が起こった。
まず怒りだしたのが他宗の僧であった。
それに煽られ、周囲の人たちも、「頭がおかしいんと違うか!」と罵り、仏法対話に行けば、水や塩を撒き、石を投げつけるのだ。
「なぜ、こんな目に遭うんやろう」
水垢離などをする他の信仰をしていた時には、全くなかったことである。
波多は露崎と一緒に、所属組織である大阪の堺支部の幹部と会い、指導を受けた。
「日蓮大聖人は、『此の法門を申すには必ず魔出来すべし』(御書一〇八七p)と仰せになっているんです。
末法という、衆生の生命が濁り切り、人びとは悪法が正しいと信じている時代に正法を説くのだから、反対されたり、弾圧に遭うのは当然ではないですか。
また、大聖人は御書の随所で、『行解既に勤めぬれば三障四魔紛然として競い起る』(同)との、天台大師の言葉を引かれ、本気になって信心していれば、それを妨げようとする障魔が競い起こると断言されているんです」
仏道修行に励めば魔が競い起こると、覚悟を定めることこそ、信心の第一歩である。
新入会者に、弘教の実践とともに、それを徹底して教えてきたことによって、広宣流布の組織の盤石な基盤がつくられたのだ。

-正義
-, , , , , , ,

執筆者:

関連記事

no image

正義48 小説「新・人間革命」27巻

戸田城聖の弟子である山本伸一も、広宣流布という創価学会の使命を、自身のこの世の使命を果たし抜くために、師弟の道を貫き通してきた。 師の事業が暗礁に乗り上げ、戸田が学会の理事長も辞任せざるを得なかった時 …

no image

正義30 小説「新・人間革命」27巻

僧たちの仕打ちは冷酷であった。 福井県に住む婦人部員の夫が、信心することになった。夫人の念願が叶っての入会である。 入信の儀式の『御授戒』を受けるために、その夫妻に同行して、壮年・婦人の幹部も寺へ行っ …

no image

正義58 小説「新・人間革命」27巻

いかに時代は変わろうが、信心ある人には、広宣流布の前進あるところには、必ず魔が競い、難が襲う。 波多光子は、周囲のいかなる仕打ちにも、迫害にも挫けまいとの決意を固めた。 入会した友を、その決意に立たせ …

no image

正義47 小説「新・人間革命」27巻

「母親の愛は優しく、穏やかで、温かみがあり、寛容でありますが、また同時に最も厳正であり、強烈であり、防護であり、正義感に富んでいるのです」(注1) ──これは、二十世紀の中国を代表する女性作家・謝冰心 …

no image

正義62 小説「新・人間革命」27巻

露崎アキは、山本伸一からの伝言と見舞いの品に、跳び上がらんばかりに驚き、喜んだ。 「こんな病魔になんか、負けとれん! 一日も早う元気になって広宣流布のために、そこら中、歩き回らな! 山本先生にお応えせ …