5.3 激闘

広宣流布を決するのは総合力である。総合力とは団結力である。激闘2 新・人間革命27巻

投稿日:2014年3月22日 更新日:

山本伸一は、立川文化会館での記念を終えると、直ちに創価大学へ向かった。「5・3」のメーン行事となる、「創価功労賞」「功労賞」の表彰式典等に出席するためであった。草創期から、共に広宣流布に戦い抜いてくれた同志を、彼は、最高に讃え、励ましたかったのである。

の組織は、大きな世代交代の時期を迎えていた。広宣流布のを盤石なものにしていくには、続々と若いリーダーが誕生しなければならない。そこに組織の活性化も図られていく。その際、新しいリーダーが、功労者のたちを最高に遇していけるかどうかが、広布伸展の重要なポイントになる。

具体的には、その組織に、どんな先輩がいるのかを知っていくことから始まる。

そして、一人ひとりにお会いし、敬意をもって、広宣流布とともに歩んだ体験に耳を傾け、そこから真摯に学んでいくことである。信仰の年輪を重ねた人には、実践を通して培われてきた、と智慧の輝きがある。

「尊敬を欠く人間は果実を実らせることができないだろう」(注)とは、詩人で小説家のリルケの戒めである。

さらに、どうすれば、その先輩がいかんなく力を発揮し、皆が広布が前進するのかを考えていくことだ。

学会は、人材の大城である。さまざまな力、実績をもった多くの功労者がいる。その方々に光を当てて、力を借りていくならば、組織は何倍も強くなる。

広宣流布を決するのは総合力である。総合力とは団結力である。

伸一が、のメーン行事を、功労者への表彰式典としたのも、”草創の勇者”たちの広宣流布への大貢献に感謝するとともに、円熟した人格と豊富な経験を生かして、ますますの大きな力になっていただきたいとの思いからであった。

生涯を広宣流布に生き抜いてこそ、真の功労者である。後退は、自身の黄金の歴史を汚すことになる。

■引用文献

リールケ著『若き日の真実』森有正訳、角川書店

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