激闘

「広宣流布の使命を自覚する時、境涯革命の扉が開かれる」激闘15 小説「新・人間革命」27巻

投稿日:2014年4月7日 更新日:

山本伸一は、「論」を拝して、日蓮大聖人の仏法を実践するとは、どういうことかを、わかりやすく語っていった。
「大聖人の仏法は、ただ単に、自分が成仏すればよい、自分だけが幸せになればよいという教えではありません。
周囲の人びとも共に幸せになり、社会の繁栄があってこそ、自身の安穏、幸せもあると教えているんです。
たとえば、災害に遭って周りの人たちが苦しんでいれば、自分は無事でも、幸せを感じることなど、できないではありませんか。
ゆえに大聖人は、自分だけが題目を唱えていればよいというのではなく、・弘教の実践を、仏道修行のとして示されているんです。
つまり、エゴイズムに安住するのではなく、人びとののために正法を弘めるなかに、自身の最高の幸福があるんです。
言い換えれば、日蓮大聖人の仏法は、折伏・弘教を掲げたの宗教であることが、大きな特色といえます。
では、なんのための広宣流布か。
それは、「立正安国」のためです。「立正」とは、人びとの胸中に正法を打ち立てることであり、その帰結として、「安国」すなわち、社会の繁栄とを実現していくんです。
したがって、大聖人の仏法を持った私たちには、民衆が心から幸せであると言える社会を、建設していく使命があるんです。
社会を見てください。あまりにも多くの人びとが、貧乏、病気、不和などに悩み苦しんでいるではありませんか!
を見てください。動乱、戦争が絶えないではありませんか!
この人びとの苦悩を解決するために、私たちはとしての大使命をもって、この世に出現してきたんです。
私たちの日々の活動が、世界の未来を決していくんです」
金田都留子は、自分の世界が、大きく広がっていく思いがした。これまで、考えもしなかった壮大な歴史の流れのなかに、自分がいることを感じた。
人は、広宣流布の使命を自覚する時、革命の扉が開かれるのだ。

-激闘
-, , , , , , , , , , , , , , , , , , ,

執筆者:

関連記事

no image

私の最高の宝は何か――それは、後継の青年たちです。激闘5 小説「新・人間革命」27巻

 山本伸一は、力を込めて語っていった。  「また、私が創立した創価学園の生徒について、『私の命よりも大事である』と述べました。私は、自分をなげうっていくつもりで、こう訴えたんです。ありのままの、偽らざ …

no image

信心の王者こそ、人間王者。激闘35 小説「新・人間革命」27巻

十軍に関する山本伸一の講義は、いよいよ、第十の「自高蔑人」となった。  「これは、自ら驕り高ぶり、人を卑しむことです。つまり、慢心です。慢心になると、誰の言うことも聞かず、学会の組織にしっかりついて、 …

no image

激闘25 小説「新・人間革命」27巻

 一九七八年(昭和五十三年)五月九日、練馬区の代表との懇談会で山本伸一は、参加者の報告に耳を傾けながら、今後の会館整備などについて語り合った。さらに彼は、この日、発足した女子部の「練馬女子生命哲学研究 …

no image

「人生は闘争であり、また、いつまでも闘争であるべきである」激闘1 新・人間革命 27巻

 闘争のなかに前進がある。  闘争のなかに成長がある。  闘争のなかに希望がある。  闘争のなかに歓喜がある。  ヨーロッパ統合の父クーデンホーフ・カレルギーは、信念の言葉を記した。  「人生は闘争で …

no image

未来に希望を感じられるかどうか─激闘11 小説「新・人間革命」27巻

製茶販売店から練馬文化会館に移動した山本伸一は、記念植樹や婦人部の合唱団との記念撮影に臨み、さらに、三、四十人の幹部との懇談会に出席した。 草創期に、共に戦った人たちの顔もあった。 「懐かしいね。お元 …