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”一緒に行動する”ことが人材育成。激闘23 小説「新・人間革命」27巻

投稿日:2014年4月17日 更新日:

を始めてから林田清夫は、いつの間にか、健康になっていた。また、に挑戦し続けてきたなかで、人前で話すことが苦手だった内向的な性格も、次第に変わっていった。その変化に、林田本人よりも、周囲の人たちの方が最初に気づいていた。

 信心を始めてから林田清夫は、いつの間にか、健康になっていた。また、弘教に挑戦し続けてきたなかで、人前で話すことが苦手だった内向的な性格も、次第に変わっていった。その変化に、林田本人よりも、周囲の人たちの方が最初に気づいていた。

 彼は、の上司である係長にも、仏法対話をした。林田をじっと見ていた係長は、彼の勧めにしたがい、入会したのである。

 林田が学会員であることは、職場でも知れ渡っていた。それだけに彼は、常に、こう自分に言い聞かせていた。

 ”私は、職場にあっては学会を背負っているんだ。皆、自分の仕事ぶりや人柄を見て、学会を評価する。だから、仕事で周囲に迷惑をかけるようなことを、絶対にしてはならない。断じて職場の者になるのだ!”

 彼は、率先垂範で、懸命に仕事に励んだ。

 「」であり、「信心即仕事」である。また、「信心即人格」である――そう心を定め、勝負で仕事に取り組むなかに信頼が生まれ、広宣流布の広がりもある。

 信頼というのは、一朝一夕に築かれるものではない。日々の行為の、地道な積み重ねのなかで築かれていく。そして、その信頼こそが、人間関係の堅固な礎となるのだ。

 一九六四年(昭和三十九年)十二月、林田は、の支に就任する。

 支部旗の授与に際して、会長の山本伸一は、力を込めて彼に言った。

 「頑張ってください! 頼みます!」

 伸一には、”支部長は自分に代わって支部旗を掲げ、会員を守り、広宣流布を進めてくださる分身なのだ”との強い思いがあった。

 林田は、伸一の短い言葉から、その心を全身で感じ取った。身の震える思いがした。

 彼の地を這うような、地道で粘り強い活動が始まった。やがて、総支部長、理事などを歴任していくが、常に会員ひとりと会い、黙々と指導、を続けていった。

 また、人材の育成については、”一緒に行動する”ことを信条としてきた。

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