激闘

私の最高の宝は何か――それは、後継の青年たちです。激闘5 小説「新・人間革命」27巻

投稿日:2014年3月26日 更新日:

 山本伸一は、力を込めて語っていった。

 「また、私が創立した創価学園の生徒について、『私の命よりも大事である』と述べました。私は、自分をなげうっていくつもりで、こう訴えたんです。ありのままの、偽らざる気持ちを、そのままぶつけているんです。

 だから、生徒たちも、若い教員たちも、その心に応えていこうと、思ってくれるのではないでしょうか。そして、そこから、本当の信頼が生まれていくのではないでしょうか。

 口先だけの決意や、美辞麗句は、人間の魂には響きません。また、最初は、その言葉を信じてくれても、うそがあれば、やがて誰も信じなくなります。

 つまり、大事なことは、自分の真情を正直にぶつけ、約束したことは、どんなに小さなことでも、徹底して守っていくことです。これが、指導者の最も大切な要件であると、私は思っております。

 不思議なもので、年を重ねるにつれて、私のなかで、青年への期待度は、ますます高くなってきているんです。私の恩師・戸田先生も、きっと、そうだったと思います。今になって、そのお気持ちがよくわかります。

 戸田先生は、晩年、『頼むよ。頼むよ』とよく口にされた。それは、私をはじめ、青年たちが、〝必ず自分の期待に応えてくれるだろう。いや、期待以上の仕事をしてくれるにちがいない〟との、確信に裏づけられた言葉であったと思います。

 私の最高の宝は何か――それは、後継の青年たちです。

 私の最高の誇りは何か――それは、立派に青年たちが育っていることです」

 別の記者が尋ねた。

 「山本先生は、今後は、いかなる事業に力を注がれていくおつもりですか」

 伸一は、即座に答えた。

 「これまでも申し上げてきましたが、教育です。特に個人的には、『教育』のなかでも、『教える』ことより、『育てる』ことに、力を注いでいきたいと考えています」

[2014年 3月26日]

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