Youthコラム

AKB48が〝輝く〟わけ

投稿日:2012年6月20日 更新日:

「国民的」と呼ばれるほどの人気を博し、
社会現象となった。CDは飛ぶように売れ、軒並み音楽業界の記録を更新している。

先日の第4回「選抜総選挙」も大きな注目を集めた。
が多様化する日本の中で、なぜAKBはこれほど多くのファンを獲得できたのだろうか。

あるマーケティングプランナーは、
「何も加工されていない生の人間の、人並みはずれた成長を見せる」とのコンセプトが成功したのだと分析する(村山涼一著『AKB48が ヒットした5つの秘密』角川書店)。

今は華々しく活躍するAKBも、は地味だった。

2005年12月、秋葉原で行われた第1回公演に集まった一般客は、わずか7人だったという。

オーディションで選ばれた素人が、自らの課題と向き合い、「夢を叶えたい」「ファンに応えたい」と努力を重ねる。

身近にいそうな、普通の女の子たちの真剣さ、ひたむきさが、幅広い世代の人々の心を動かしているのではないだろうか。

また、メンバーの中にはメディアの脚光を浴びる人もいれば、そうでない人もいる。しかし、それぞれが個性を生かしながら、切磋琢磨を続けている。

「一生懸命に頑張って、成長していく」「自分らしく輝く」――ある種の閉塞感、無力感が漂う時代だからこそ、こうした生き方が新鮮な感動を呼んでいるのだといえよう。
法では「桜は桜、梅は梅、桃は桃、李は李と、おのおのの当体を改めず、そのままの姿で無作三身(本来ありのままの仏)と開きあらわしていくのである」(784㌻、 通解)と説く。
花々が独自の美しさを持つように、私たちもまた、個性を生かした「ありのままの姿」 で、無限の生命の可能性を開いていくことができるのだ。
何か「別の人間」になるのではない。 「他人の華やかな姿」を追い求めるのでもない。
広宣流布のために、語り、する中で、自身の心が磨かれ、鍛えられていく。
わが 生命が最高の輝きを放っていく――こうした生き方にこそ、真の充実とがあると仏法は教える。
ゆえに私たちは、わが使命の舞台で成長のドラマを演じ切りたい。
自身の夢の実現へ挑み続けたい。
その「人間革命」の連帯が、社会をも変えゆく力となる。(貴)

(「新報」2012年6月20日付11面)

-Youthコラム
-, , , , , ,

執筆者:

関連記事

no image

スティーブ・ジョブス氏にみる信念の生き方

アップル社の「iphone 5」、「ipad mini」の売れ行きが好調だ。 今や、「iphone」シリーズは世界で累計2億6000万台以上の出荷数(2012年12月現在)を誇り、世界のスマートフォン …

no image

ゴールデンボンバーが〝面白い〟わけ

「女々しくて」のヒットをはじめ、 「ビジュアル系エアーバンド」として活躍する「ゴールデンボンバー」(通称「金爆」)。 つらい人生体験や、今の気持ちを赤裸々に歌う彼らの曲に、今、多くの若者が共感している …

no image

ネットの炎上もたらす「冷えた心」

商品やサービスを購入する際に参考となるネットの口コミ情報。 その中に〝やらせ〟があったというニュースが世間を騒がせた。 利害関係者が中立的な消費者を装い、口コミを利用して商品の宣伝を図っていたのだ。 …

期日まで間に合わない!?「“ギリギリ癖”を何とかしたい。どうしたらいい?」

読者からの質問「“ギリギリ癖”を何とかしたい。どうしたらいい?」 2022年2月4日 電子版連載【駒崎弘樹の「半径5メートルから社会を変える」】〈20〉  連載「駒崎弘樹の『半径5メートルから社会を変 …