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〈御書池田大学運動のために 池田華陽会御書30編に学ぶ 女子部教学室〉 異体同心事 2019年6月8日 皆が輝く信心の団結を! 広布の師匠と心を合わせ

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池田大学運動のために 池田華陽会御書30編に学ぶ 女子部教学室〉 異体同心事 2019年6月8日

目次

皆が輝く信心のを!
広布の師匠と心を合わせ

一人一人が“善の連帯”を広げる旗手に(先月19日、中部池田記念会館での総愛知女子部の集い)
一人一人が“善の連帯”を広げる旗手に(先月19日、中部池田記念会館での総愛知女子部の集い)
 今月は、「異体同心事」を学びます。
 池田先生は、本抄を拝してつづっています。
 「正義の陣営が異体同心の団結で臨めば、最後には絶対に勝てるのです。広宣流布の師匠と心を合わせて、法華経の兵法で戦えば必ず勝てる! 勇気ある信心を貫けば、必ず正義を宣揚できる! 異体を同心とする善の団結を築けば、いかなる悪をも打ち破れる! これが『絶対勝利の信心』の極意です」
 学会の根本精神である「異体同心」の信心を刻み、師と共に、同と共に、広布の勝利の峰を登攀していきましょう!(拝読範囲は本抄全編です)

本抄について

 本抄は、御執筆の年月や宛先が不明であり、前半と後半は、もとは別の書であったともいわれています。
 本抄前半には、駿河(静岡県中央部)で活躍されていた日興上人(伯耆房)のお名前や、「あつわら(熱原)の者ども」と記されています。
 この地では日興上人を中心に弘教が進んだことで、日蓮大聖人の門下に対して危機感を募らせた勢力による弾圧が起こり、やがて「熱原の」へと発展しました。
 こうしたことから、本抄は熱原に不穏な動きが出てきた、文永年間の末から建治年間にかけて、駿河に住む門下に送られたお手紙であると推察されます。
 悪侶と悪しき権力者とが結託し、迫害を加えてくる状況下と考えられ、本抄では、その大難を乗り越える要諦として「異体同心」の団結を教えられていると拝されます。

御文

 一人の心なれども二つの心あれば其の心たがいて成ずる事なし、百人・千人なれども一つ心なれば必ず事を成ず、日本国の人人は多人なれども体同異心なれば諸事成ぜん事かたし、日蓮が一類は異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて・一定法華経ひろまりなんと覚へ候、悪は多けれども一善にかつ事なし(御書1463ページ4行目~6行目)

通解

 一人の心であっても二つの異なる心があれば、その心が食い違ってしまい、何事もしません。また、百人や千人であっても、心が一つであれば、必ず物事を成就することができます。
 日本国の人々は、多勢であっても「体同異心」なので、何事も成就することは難しいのです。
 日蓮の一門は「異体同心」なので、人数は少ないけれども大事を成し遂げて、必ず法華経は広まるだろうと思っています。
 悪は多くても一善にことはありません。

解説

 日蓮大聖人は掲げた御文の直前の箇所で、“異体同心であれば万事を成就できる”と仰せです。
 「異体」とは、人々の個性や特質が異なることであり、「同心」とは、目的や志が同じことを表します。つまり、「異体同心」とは、個人を最大に尊重しつつ、皆が同じ目的に向かって団結することです。
 大聖人はその例として、周の武王の八百諸侯が団結し、殷の紂王の七十万騎を破った古代中国の故事を挙げられます。
 そして、掲げた御文の冒頭、一人の心の中に、迷いや葛藤があれば何も成し遂げられないが、大勢が心を一つにすれば、どんなことも成就できる、と重ねて「同心」の大切さを示されます。
 もちろん、人間である以上、性格は異なり、意見が食い違うこともあります。しかし大事なことは、「広宣流布」へ「同心」となり、同志と共に仲良く進むことです。
 “広布のために団結しよう”との祈りと努力は、自らの境涯を開き、信心をさらに深めていきます。異体同心を目指す中に、広宣流布の前進も、自身の人間革命もあるのです。
 続く御文で大聖人は、大聖人門下を迫害する人々は、いわば「反法華経」という点は同じでも、目指す理想がない「体同異心」の人々であり、結局は何も実現できないと述べられます。
 対して大聖人門下は、「万人」「」という理想を掲げ、皆が心一つに弘教に励んでいる。ゆえに、少数でも必ず広宣流布の大事を成し遂げられるのであり、迫害者ら悪しき勢力がどれだけ束になっても、妙法の力を現す「一善」の陣列を破ることはできない、と御断言です。
 今、大聖人直結で世界広布にまい進する創価学会こそ、民衆の幸福と世界平和を切り開く「一善」のスクラムです。
 私たちはその使命を胸に、師匠の大願に心を合わせ、異体同心の団結で勝ち進んでいきましょう。

池田先生の講義から

 どこまでも師と心を合わせる「師弟不二」の精神がなければ、本当の「異体同心」の団結は実現できません。
 また、どこまでも和合僧を大切にして、「異体同心」を実現する努力がなければ、本当の不二の弟子であるとは言えない。
 「師弟不二」の実践と「異体同心」の団結があれば、必ず広宣流布を成就することができる、というのが蓮祖大聖人の御聖訓です。
 一切の勝利は、「異体同心」の組織を構築できるかどうかにある。(『希望の経典「御書」に学ぶ』第3巻)
 ◇ ◆ ◇ 
 悪の勢力は、互いの利害で野合することはあっても、結局は離反します。真に「同心」たらしめるか否かは、民衆の幸福を願う「志ざし」があるかないかです。目的観の深さが、揺るがぬ異体同心の団結を築くのです。
 いかに強大な権力をもって迫害を加えようとも、広布を目指す正義の連帯である「一善」を破壊することはできません。強き信心の団結を貫き通せば、いかなる障魔をも打ち破り、絶対に勝利していけるのです。(2018年11月号「」掲載の「世界を照らす太陽の仏法」)

研さんのために

 ○…『希望の経典「御書」に学ぶ』第3巻(社)
 ○…2018年11月号「大白蓮華」掲載の「世界を照らす太陽の仏法」(同)

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